サラリーマンの戦闘服 麻布テーラーでオーダースーツを作った話
世界に一つだけ、自分専用にカスタマイズ、オーダーメイド、といった売り文句にはいつの時代も心惹かれるものがある。
というわけで遅まきながら三十路を迎え、スーツをオーダーしてきた話。
麻布テーラー
一口にオーダースーツと言っても、イタリアから直輸入した生地を職人が一から縫い上げるフルカスタム(一着数十万)から、既成のスーツに少しアレンジを加える類のセミカスタム(二着で39800円など)までピンキリである。
私の仕事は毎日スーツを着るわけではなく、月に1~2回の出張やイベント(結婚式や入学式)で着ることを想定し、初めてのオーダーなのでひとまず予算を5万円に設定した。
そこで選んだのが麻布テーラーであった。理由としては…直感でしかない。響きがカッコ良く、お店が通勤路にあり、ネットの評判もそこそこ、といった所か。
オーダーの流れ
店舗には若干の入りにくさはあったものの、入ってスーツを作りたい旨を伝えるとダンディなおじさまが対応してくれた。
用途と予算を聞かれ、まずは生地選びである。
生地によって値段が決まっており、37000から1万円刻みでグレードの高い生地が用意されていた。
高い生地のほうが、伸縮性が高くシワになりにくい、デザインが豊富、イタリアから直輸入、などとうたっていたが、正直どこまでの差があるのかは分からなかった。
ひとまず値段は気にせずデザインから選ぶことにしたのだが…
スマホサイズの生地サンプルからではスーツになった姿が全くイメージできずに苦労した。
家の壁紙を選ぶ際も(全ての部屋の全ての面の壁紙を自分達で選んだ)全く同じ現象に遭遇したが、大抵の場合小さいサンプルで見るより、実際は目立たない。
お店に他のお客さんがオーダーし完成したスーツがあるので、近いイメージの物は見せてもらうことができる。が、全く同じ生地の物があることのほうが稀なので、近い物から想像を働かせるしかない。
迷ったのは色合いとステッチの間隔。手持ちのスーツと違いを出すため、なるべく明るい色にしたかったが、仕事で使うのであまり攻め過ぎることはできない。ステッチも細かすぎるとうるさくなってしまうし、粗すぎると印象が薄れてしまう気がした。
散々悩んだ末(と言っても15分程度)何とか決めた。
以降についてはそれ程頭を悩ませることなく進行した。
次にスーツの形を選択する。
麻布テーラーでは3種類の形から選択することになる。
スーツモデル – パーソナルオーダースーツ・シャツの麻布テーラー|azabu tailor
大きな違いは第一ボタンの高さ(=開襟具合)だと理解した。ビジネスでもプライべートでもという用途からJET CRUISEを勧められたので承諾。結果的に一番オーソドックスな形に。
あとは細かいオプションの選択。
せっかくのオーダーなので細かい部分でこだわりを出したかったので、ボタンを水牛に(+3000円)、ジャケットのポケットを斜めに、裏地の色をワインレッドに、パンツの裾をダブルにした。
最後に採寸。
オーダースーツの肝となる部分だろう。首回り、手の長さ、胸囲、腹囲、腰囲等々、なすがままに図られていく。
私の場合、臀部周りが太めでウエストが細めなため、既成のパンツでお尻が通るサイズはウエストが大きめ、といった状態であったことを指摘された。確かにその通りで、やけに納得してしまった。
こういった点に対応してもらえるのがオーダーの一番の魅力だろう。あとは細かいが左右で手の長さが異なるので袖の長さも左右で調整してくれる。
約1か月強で完成
店舗から完成の連絡を受け、意気揚々と受け取りに。
仕上がったスーツを見ると、やはり思ったより目立たなかった。
しかし派手過ぎたかと心配していたので結果的には良かったと言える。
試着してみると、本当に体にぴったりフィットした。
特にパンツはジャストサイズなので体形の変化は許されないだろうという、自制心を生み出す副次効果があった。。
というわけで、いざ作ってみると思ったより手軽でリーズナブルに満足のいくスーツができ満足している。
次はオーダーのシャツ、2着目のスーツ、カジュアルウエア、等どんどんとはまってしまいそうなオーダーの魅力を感じた。
三十路になり良い大人になったので、着る物もこだわりを持った良い物にしていきたい。パーカースウェットでブログを書きながら…